幾春別川では長年護岸工事の一環としてカヌーコース整備が認められ、3つの瀬が自然石によって半人工的な瀬が作られている。しかし昨年暮れにも三笠カヌークラブと有志による基金で修理を施されたばかりであったのに、最大発電量の3倍近くの放流があったので、多くのカヌー愛好家は瀬は流失したのでは?と思ったようだ。下の画像は5/11で約60t放流時。その下は5/13で約30tの時。瀬のニュアンスは多少変化したが健在で5/25,26の週末には多くの愛好家が集まった。
現在下の画像のように放流が25tと半分以下になり、幸い流路中央部ではガッチリ大岩が組まれているので、流失はなかったようだ。しかし袖に当たる部分は土砂混じりの大きい石などを積んだけなので、半分ほど流失してしまった。
今冬は昨年のような記録的豪雪ではなかったが、例年より多い降雪があり、それにもかかわらず4月に2週間以上、5月の連休中にも1週間近く連続して発電が止まり、桂沢ダムが急な気温上昇による融雪や、降雨があれば一気に満水になるのでは?と危惧してた通りの結果になってしまった。4月の低温で融雪が遅れ、流入が少ないので発電をあまりに抑え過ぎたからだ。
過去では3年前にもダム上からの放流があったがこの時は4~5日で終了している。が、今回は20日近くも連続放流している。毎年5/10の灌漑用放流開始に合わせて、ダム湖を満水にコントロールしていくのは、非常にテクニックがいると聞いているが、今回のダム上からの放流は発電機を通さない訳で、発電事業者の電源開発では大損失と聞いた。原発が停止していて火力に頼っている現在、この自然エネルギーを捨ててしまったのは、カヌー遊びの場所の損失以上に勿体無い話であった。